誰かタイトルを教えて下さい。

もう、給料とか貰ってる身分なんだからいい加減にしろって感じなんですけど。毎月の恒例行事であるところの「電話止められましたフィスティバル」が開催された模様なので、コリャ特等席で座らにゃアカンってな具合で今日はイソイソとauショップに行って来たのでありますよ。


だいたいからして、ボクの昼メシ時間を削りやがるって時点で上等なんですけど、しかも対応が悪ぃ悪ぃ。何分待たすんだっていう感じで混んでやがる。まぁ愚痴っても仕方ねぇし、実際のところ電話止まったのは実質100%ボクが悪いってなモンで大人しく待っててやったんですわ。したら何かテレビで映画流してやがるの。真っ昼間のこの時間に映画なんざ放送してるワキャねぇですから、多分ビデオだったんだと思うんですけどね。


それがねー。なんて言ったらいいんだろ。


とりあえず、見た部分(5分ぐらい)のあらすじでも説明しますわ。

    • -


場面は野球球場。ピッチャーは金髪の外人。年からしてベテランの域に達していると思われる。ネットが張られたバッターボックスに向かって投球練習をしている場面。


見守るのは多くの人々。不安げに見つめる女性(恋人か奥さんだと思われる)。ニヤニヤと笑う男達。「お前にゃ無理だ」とでも言わんばかりの表情だ。突き刺すような目線で腕を組む監督。そしてコーチ。スピードガンを持つ男。そんな中、第一球が投げられた。


「何キロだ・・・?」
「・・・ひゃ、158(キロ)出てます」


どよめく人々。それ見たことかと、女性は誇らしげな視線を周りに送った。顔を見合わせる男達。「そんな馬鹿な・・」そんな声が聞こえてきそうな表情。たしかにピッチャーは上手くやったのだ。その場にいた人間は誰もがそう思った。


すると、監督が言った。「バッターを立たせてみよう」。とたんに凍りつく女性の顔。ピッチャーの顔。「そうだ、それを試してみなくちゃ始まらない」そう言いた気な顔で、男達がまた笑った。


「大丈夫だ!」キャッチャーが叫ぶ。「落ち着いて投げるんだ!」しかし、バッターへ投げた一球目は、ストライクゾーンから遠く離れた場所へワンバウンドで転がっていった。(このピッチャーは昔デットボールでバッターに大怪我を負わせたことがトラウマになっている、というようなエピソードがありそうな一球だった)慌てて放った、甘く入ったストレートは大きくレフトスタンドへと放り込まれてしまった。


「やっぱり駄目じゃねぇか」男達は笑った。苦笑するコーチと、スピードガンを持つ男。泣きそうになりながらも必死に見つめる女性。キャッチャーが思わず立ち上がり、ピッチャーの元へと歩いていった。ふてくされたように背を向けるピッチャー。


「どうしたっていうんだ」
「いや、どうもしないさ」
「落ち着いて投げるんだ」
「・・どうもバッターが内側に入りすぎているような気がする」
「それなら、スライダーで仰け反らしてやればいい」
「・・・・・あぁ」


顔を背けて答える。自信なさげな表情。オレは無理だ。やっぱり無理なんだよ。ピッチャーはそうとでも言いそうな目線を地面に落とした。そんなピッチャーを見ていたキャッチャーは、ニヤッと笑い、こう言った。


「いいか」
「・・・?」
「スシのことを考えるんだ」
「・・・??」
「生の魚を食うんだぜ?信じられるか?」


ピッチャーの眼差しに、生気が戻った!


ピッチャーは投げた!何かを得たように!何かに勇気付けられたように!キャッチャーミットに向かって渾身のボールを放った!快音と共にミットに収まるボール。空を切るバット。そして・・・


「し、信じられん・・・」
「・・・どうした?」
「160(キロ)出ています・・・」


    • -


昼メシは寿司を食いました。