具体的な地名を言うのもアレだと思いますので微妙にボカしますが、僕は韓国人街のド真ん中で働いています。新宿の隣りの駅です。まぁ新大久保について皆さんがどんな印象を持っておられるかは分からないのですが、確かに韓国人の方達が沢山いらっしゃいます。近所の小学校はもはや韓国人ばかりになっているみたいですし、住民数は相当な数になるのでしょう。実際に昼飯で定食屋に入ったときなど、周り中をハングルで固められて自分の立ち位置を見失いそうにります。しかし、そんな中で唯一異質の存在感を発しているのが駅前にある餃子の王将。ここは店員のほぼ全員が中国人です。日本のド真ん中にある小韓国のド真ん中にある微小中国。もうこうなってくると、なんつーか、名前を付けるとするならザ・違和感。雑多な人種と飛び交う複数の言語。ここは一体どこなんだ。中国人の店員はお客さんとは当然日本語で喋り、店員同士の軽いやり取りだと中国語になる。しかし何故か、注文の差し換えとか細かい打ち合わせになると日本語に戻るんです。お前らどっちだ!お前らのベースはどこなんだ!お前ら確実に母国語を忘れかけていやがんだろ。そんな中この前、この王将のカウンター席にて食事をしていた時のこと。丁度正面の調理場にて店員3人が作業をしている格好だったのですが、飯が出てくるのをぼーと待ってると店内の有線よりユーミンが流れ始めました。かなり古い有名な曲。聞き憶えがあるイントロが続き、歌に入るまさにその瞬間、正面の店員3名が全く同時に息を吸ったかと思うと、いきなり小声で歌い出しやがりました。おい。しかもハミングとかいうレベルじゃない。完全に歌詞が聞き取れるし、完全に歌詞を憶えてる。なんで知ってんのその曲。何年前の曲だと思ってるの。そのうえ一人なんて完全に熱唱してる。なんで調理中に目をつぶっちゃうの。まさかその長い箸はマイクを模すためにわざわざ持ってたの。ちゅわけで結論ですよ、日本にようこそ日本の皆さん。日本での生活はどうですか日本の皆さん。ユーミンで育って青春しましたか日本の皆さん。しかし、どうしてどうして僕たちは出会ってしまったのだろうと問われても、餃子が食いたかったからとしか言いようがありません。