みんな大好きテレビ東京の話なのですが、毎朝やってる「ビタミン」という朝の情報番組がかなりワケ分かりません。何故か欠かさず見ているのですが、8時の番組スタート直後、他チャンネルに視聴者を渡さないために最もキャッチーでなければならないこのタイミングで毎日必ず「街のイケメン店員紹介コーナー」という、どう考えても需要の少ない(地方番組色の強い)特集をやっております。これが酷い。良い意味で酷い。まず最も意味が分からないのは、特に顔の良い店員が出てくるわけではないという点。もう趣旨が分からないです。おぉこれは確かにイケメンだわいと納得できる御尊顔を拝見できるのは6日に1回程度、あとは申し訳程度、下手するとかなり残念なことになっておる次第です。あの残念な雰囲気はかなり趣のある、この酷暑の中で涼を取れる貴重な瞬間なのでみんな見るべきです。中でも特に残念な感じの雰囲気が強い時などでは出演者陣が明らかにコメントに窮しております。ちょっと前の回などでは「うちの店長はイケメンと評判で〜」などと紹介していた店員の方が店長より遥かに顔が良かったという時があり、スタジオでも最初の店員のがイケメンだべと(いや確かに店長の方も実際に会ったら良い雰囲気なのかもしれないけどね的な、見ていて辛くなる種類のフォローを入れつつ)言い放ち、それはそれは実に風情のある水墨画のような風景でした。ここで想像するのはこの店長が番組出演に至った経緯なわけです。自薦での応募だったってのもかなりレベルが高いんですけどね。でもやっぱり素敵だと思うのは、店員が勝手に応募し、渋った様子を見せつつも満更ではない店長といったケースですよ。いや嫌だったんだけどねなどと言いつつも、聞かれてもいない収録時のエピソードなどを喋ることでお客さんに番組宣伝をし、視聴率アップに貢献。たぶん放送時には、興味のないそぶりを出しつつも(一人暮らしだから誰も見ていないのに)テレビに噛り付いてたんだろうなぁ。そしていざ電波を受信、「いやぁ…、イケメン…です、か…?」といった苦笑が(しかも出演者の数と同数の!)画面一杯に映され、茫然自失のうちにコーナー終了。もうその日は店を開けられないですよ。こんな気持ちじゃ仕事なんて出来ないですよ。ここでさらに理想なのは「あの店員の方がイケメン」と言われていた店員こそが、このコーナーに店長を他薦で応募してたってケースだよねー。もうその日のうちに呼び出しですよ。「なんなの?」「あれってどうゆうことなの?」「お前、俺のこと馬鹿にしてんの?」答えのない問い掛けに窮するイケメン店員。その怯えた表情が店長の琴線をボロロンと鳴らすのであった。なるほど、頑張れば俺も801小説とか書けちゃいそうな気がしてきたぞ。一切合財、誰もが得をしないけど。